【2021年最新】不老長寿ベンチャー業界マップ公開
〜不老不死実現に向けた現代社会の動き〜

不老長寿ベンチャーマップ(アイキャッチ) 不老長寿ベンチャー情報
この記事は約5分で読めます。

不老不死」と聞くと誰しも怪しさを感じるのが当然ですが、実は現代科学の世界では、もはやそこまで非現実的な概念では無くなりつつあることをご存知でしょうか?

近年、老化のメカニズムに関する研究は世界各国で活発に行われ、生命科学・医学界隈において老化研究分野は現状最もホットな研究領域のひとつといっても過言ではありません。それに伴い世界各国では、加速する老化研究を元に、不老長寿社会の実現を大真面目に目指す”不老長寿ベンチャー企業”が、先進国を中心に次々と誕生しています。

そこで今回は、世界中の主要な不老長寿ベンチャー企業を徹底調査し、現状の不老長寿ビジネスの全体像を明らかにした、不老長寿業界MAPを作成してみました!

世界の不老長寿ベンチャー業界マップ公開!

世界の不老長寿関連企業について徹底調査し、2021年現在、活発に動いている主要企業をピックアップして業種で分類し、不老長寿業界マップを作成しました。
早速共有しますので、まずはご覧下さい↓

 

不老長寿ベンチャー業界マップ

不老長寿ベンチャーの台頭

近年、莫大な資産を持つ個人投資家(Amazonのジェフベゾス氏、PayPalのピーターティール氏など)や大企業(Google他)が、不老長寿研究にこぞって投資をし始めています。
それに加え、不老長寿系ベンチャー・スタートアップ企業のみに投資を行う、不老長寿分野専門のベンチャーキャピタルまで誕生しており、世界の不老長寿ビジネスは一層勢いを増し、多種多様な不老長寿関連企業が立ち上がっています。

 

注目すべき不老長寿ビジネス分野とは?

不老長寿ビジネスと一口に言っても、それぞれの企業が、多種多様な切り口で不老長寿社会の実現を目指しています。

不老長寿業界MAPに記載した企業をここですべて取り上げると長くなってしまうので、中でも特に注目すべき分野とその代表的企業をご紹介しようと思います。

多角的研究分野

様々な観点から抗老化治療、老化関連疾患の治療法の開発を目指すことで、不老長寿社会を実現しようとしている企業群です。
代表的な”Calico”はGoogleからのスピンオフ企業で、多大な資金を元にBuck老化研究所と提携して老化研究を進めています。

多角的分野

企業HPリンク : Calico / Life Bioscience

老化細胞除去分野

一般にセノリティクス薬と呼ばれる、老化細胞を除去する薬の開発を行う企業です。
老化細胞除去は現状最も不老長寿を実現するのに有力な手段の一つと考えられており、多くの不老長寿専門ベンチャーキャピタルや、個人投資家がこの領域に融資をしています。

セノリティクス分野

企業HPリンク : Rubedo / Unity / Oisin

AI創薬分野

AIを用いたインシリコ創薬は昨今の創薬現場で広く用いられている手法ですが、この技術を用いた老化関連疾患治療薬の模索や、コホート研究におけるビックデータ解析・AI利用により、老化のメカニズムを解明しようとする企業などがここに分類されています。

インシリコ分野
企業HPリンク : Insilico Medicine / Deep Longevity /Spring Discovery / BIOAGE

サプリメント分野

NMNやNRなどの老化を抑制する可能性のある成分を配合したサプリメントは現在世界的に話題になっており、そのようなサプリメントを専門に扱う企業をここに分類しました。
この分野では国内でも、いくつかのベンチャーが立ち上がっています。

サプリメント分野
企業HPリンク : ChromaDex / ELYSIUM / fantagene / NOMON

その他分野

その他にも、不老長寿分野専門のシンクタンクまで存在していたり、ペットの不老長寿実現を掲げる企業など、興味深い企業はたくさんありますので、MAPで気になった分野・企業についてぜひご自身で調べてみてください。

国内の不老長寿ベンチャー動向

世界屈指の高齢化社会となりつつある日本ですが、その反面、国内の不老長寿ベンチャー企業はほとんど存在していないのが現状です。
その少ない中でも注目すべきは、大阪大学発ベンチャーである”AutoPhagyGoでしょうか。
この企業は2016年にノーベル賞を受賞した、「オートファジー」という生命現象に関する研究成果を応用し、長寿社会の実現を目指す企業です。実際にオートファジー研究の権威の一人である大阪大学の吉森教授を技術顧問に据えていますので、研究面での信頼性も厚く、今後の成果に期待大です。

同じく大学発ベンチャー関連ですと、fantagene“という東京大学発スタートアップが昨年立ち上がっていました。現段階では老化の進行抑制に効果が期待できそうなサプリメントの開発受託をメインにしている様ですが、今後の動向が気になるところですね。

さらに直近ですと、東京大学をはじめとする日本の研究グループが、老化細胞除去の新しいアプローチ法について報告していたので、それを起点として、日本初の老化細胞除去系の不老長寿ベンチャーが誕生してもおかしくないと思います。

まとめ

世界では本当に様々な形の不老長寿ベンチャー企業が既に立ち上がり、不老長寿社会の実現に向けて動いています。

日本でも徐々にこの流れが来ているようには感じますが、日本はアメリカなどと比べ、ベンチャー・スタートアップ企業における資金繰りがとても厳しいという現状があります。その原因は、科学大国であるにも関わらず国民の科学への関心が低いことや、そもそもの国民性の問題などが考えられます。
しかし、研究の恩恵を早急かつ円滑に社会へ還元するには、ベンチャー企業による産学連携の強化は欠かせないため、この様な根本的問題は、今後日本が早急に解決していくべき課題だと感じます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました