不老長寿成分NRは、NMNより優れている?

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    ポイント

  • NMNとNRはとても似た物質!
  • NRはNMNよりも研究実績が多い!
  • NRは直接細胞内に取り込まれるが、NMNは?!

老化を防止し、健康寿命を引き延ばしてくれることで近年急速に話題になっているNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)。
NMNはどこかで聞いたことがあるかもしれませんが、それと同様の効果を持つと言われている、NR(ニコチンアミドリボシド)という成分はご存知でしょうか?
実はこのNRという成分、ヒトでの臨床研究がNMNよりも進んでおり、さらにはNMN以上の効果が期待できるかもしれない成分なんです!
今回は、まだあまり知られていないNRについて、NMNと比べてどのような違いがあるのか、説明していきます!

NRとは?

NMNについては、以前別の記事で詳しくご紹介しました↓
NMNとは?|誰でもわかるNMNのお話

ではNRとは何なのでしょうか?
今回登場するNR(ニコチンアミドリボシド)はその分子構造からもみてわかる通り、実はNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)と非常によく似た物質なんです。

 

     

NMNとNRの分子構造。
Saikat et al., Biomolecules (2019) より抜粋

NRはNMNと同様に、私たちの体の中で最終的にNADになる物質です。
つまり、NRを摂取することで不足していたNADを補い、サーチュインを活性化させ老化を抑制するというNMNと同じ作用機序が期待されます。
NMNはNADの原料でしたが、実はNRは、さらにそのNMNの原料となる物質なのです。

NR → NMN → NAD

以上から、NRを摂取することでNMNと似た効果が得られるのは納得できますよね。
では、実際NRには、NMNと比べてどんな強みがあるのでしょうか?

研究者はNMNよりもNRを選んでいる

実は、今流行りのNMNは使用の歴史がまだ浅く、ヒトでの臨床研究により裏付けられた安全性に関するデータがまだまだ少ないのが現状です。
一方で、NRはNMNに比べ使用の歴史が長く、今のところ安全であることが広く認知されているのです。

NMNよりもNRの方がよく研究されている

WHOやアメリカ政府の研究機関の多くは、NADを増やすための成分として、NMNよりもNRを研究対象に選んでおり、医師会の集計で臨床研究数は進行中のものも含めてNRが41、NMNが8で、その比率はNR:NMN=5:1 になっています。
さらに、ヒトの臨床研究の発表論文数は現在、NRで8報、NMNではまだたった1報しかありません。

NRではヒトにおいてもその効果が示唆されている

また、2019年に発表された論文の臨床試験の結果では、ヒトがNRを2週間摂取すると、安全かつNR濃度依存的に血中のNAD濃度が増加することが報告されています。

他にも、12週間の間、高濃度のNRを一日2回摂取(計2000mg)し続ける実験を行ったという報告がありますが、そこでも安全性が確認され、さらにNAD量も増加することが確かめられています。
現在、これらを合わせた計6報でNADが増加することが報告されているようです。

このように、NRは6つの異なるヒト臨床試験の結果で、それぞれNADが増加することが示されていますが、NMNではそのような報告は今のところされていないようです。

ただ誤解していただきたくないのは、もちろんNMNはNADになることがヒト以外のマウスなどの実験動物では示されており、単に研究の歴史が浅いことから、ヒトでの臨床研究中であり、まだ結果が発表されていないということです。
おそらく今後、NMNでもNR同様の報告がなされてくることになるでしょう。

NRは直接細胞に取り込まれるがNMNはまだ議論がある

実は、2016年、Nature Communicationsという有名な科学誌において、NMNは細胞内に直接入ることはできず、一度NRに変換されてから細胞内に取り込まれる、ということが報告されています。
NRを細胞内に取り込むための輸送体は知られていましたが、NMNを取り込むための輸送体は見つかっていなかったのです。
つまり、NMNは一度NRに変換されてから細胞内に取り込まれるのならば、そもそも初めからNRを摂取した方が効率が良いのではないか?ということが考えられるのです。


Saikat et al., Biomolecules (2019)より

しかしその後、Nature Metabolismというこちらも有名な科学誌にて、マウスの小腸細胞でNMNの輸送体が見つかったという報告がありました。

ただ、この論文には証拠がない、と反論する論文もその後すぐに同じ科学誌にて投稿され、その存在の有無には現在議論が交わされているようです。

(現在はさらにその反論に対しアンサーされています)

まとめ

以上より、現段階ではNRの方がNMNよりも研究が進んでいることから、効果や安全性、そして効率面において評価すると、NMNではなくNRにすべて軍配が上がることになるようです!

日本では現在NMNが先行して人気を博していますが、今後理解が深まることで、NRの流れが来るかもしれませんね!

NRが気になった方は、Amazonで購入できるみたいなのでリンク貼っておきます。

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もしご質問や間違いなどございましたら下記のコメント欄にお願いします。

参考資料:Nicotinamide Riboside vs NMN: Debunking the NMN Science

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